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出会いと初体験(燕岳・槍ケ岳山行)


 

今回の燕岳・槍ケ岳山行では、日帰り山行では経験できないようなさまざまな事に出会った。

私にとって初めての北アルプス山行であり、槍ケ岳はもちろんのこと、テレビや本でしか見たことの無かったコマクサの群生などの高山植物、雷鳥、ブロッケン現象、槍ケ岳山頂での御来光、槍の頭の雲海への影など、どれもこれも初めて見るものであり、興奮の連続であった。
また、途中燕岳から槍ケ岳へ向かう一日はほとんど雨で、長時間の雨の中の歩行も初めてであったが、ゴアの雨具を着用していれば、思ったよりは快適であることも発見した。それでも、雨が上がれば直ぐに脱いだり、また降り出すとまた着込んだりで、山荘までかなり時間を食ってしまった。

一期一会というのは、人との出会いを言うのだろうと思うが、今回のようなさまざまな体験を貴重なものとして、大事に私の思い出として留めておくと共に、私の感動を少しでも誰かに分けてあげたくて、ホームページに山行記録として載せた。

登山を始めなければ、経験できなかったことであり、私はそのきっかけに感謝すると共に、今後も登山だけでなく色々な事に取り組み、色々な事に出会いたい。行動すれば、何かが得られると思うから。

 

一期一会(燕岳・槍ケ岳山行)


 

山では、歩き始めの時間が同じ頃だと、その後もどこかのポイントや休憩所などでだいたい同じ顔ぶれになることが多い。今回の山行は、山小屋泊まりが2日だったので、おかげで10人近い方々と何度も親しく言葉を交わしたり、写真を撮ってもらったりすることが出来た。
中には遠く札幌から来たという外科医の方にも会った。私の実家が札幌と言うこともありなつかしく、何度か話をさせて頂いた。好青年であった。新聞記者の方もいた。また見ず知らずの私に、グレープフルーツをくれたグループの方もいた。

山の中では、初対面の方とでも、とても自然に話が出来るのが嬉しい。一人歩きの女性でさえ、警戒心を解いて話をしてくれるのは更に嬉しいことである(実は警戒しているのかも知れないが)。山道ですれ違うときに、明るい声でこんにちはと声を掛けられると、非常に爽やかな思いがする。声を掛けられるのを明らかに嫌がっていたり、挨拶を返さない人もいるが、私はこれからも明るく声を掛けて行きたいと思っている。

でも、すべてが偶然とは言え、なぜその人に会うのか? 日本人1億2千万人以上の中で、なぜその人なのかと思う。一生の間に一度も会わない人がほとんどなのに。
ただ、残念なのはそれらの方々とは、二度と会うことはほとんど無いと言うことである。共通の趣味である山談義に花を咲かせても、一時だけの会話で終わってしまうことは、寂しくもある。
だからこそ、その一瞬の出会いをますます大事にしなければならないと思う。出会いによって、その人から何かを感じ取りたいと思う。

(しかし、今回の山行では私がホームページを持っていることをお話ししたら、URLを教えて欲しいと言われ、何人かの方々にお教えした。これにより、何らかの形ですこしでも縁が続けばと思う。時代は変わったものである。)

 

旅の計画


旅には、3つの楽しみがあると言われる。
1つは、計画の楽しみ。2つめは、旅そのものの楽しみ。3つめは、旅から帰ってきてからの記録の整理をする楽しみである。

今は、最初の1つめを楽しんでいる。
旅というよりも山登りであるが、今年の夏休みは、初めての北アルプスに行こうと考えている。3千mを越える山は、入社後すぐに行った富士山以来登ったことがなく、2年前に登った南八ヶ岳の赤岳は3千mには届いていなかった。3千mを越えようが、越えまいが大差はないが。

今回予定している行き先は、燕岳、槍ヶ岳、上高地である。山好きな人なら何度も行ったことのある場所だと思うが、私はそれほどの山好きでないので、すべて初めて訪れる場所である。
私は、JRの時刻表を見ながら頭の中でスケジュールを組み立てるのが好きで、学生時代に一人で九州を旅した時も、何日か徹夜をして色々なコースを考え計画を立てたことを覚えている。
頭の中でシミュレーションを繰り返しながら、その時、その場で何が必要になるかを考えて、携行すべき物のリストも作って行く。だから、何かが無くて困ったということは余り無い。ただし、その代わり実際には使わずに済んだというような余計な物が増えて、荷物が重たくなるのが私の性癖である。これは日常生活でも同様で、どこかに出かける時は手ぶらという事はまずない。家内も同様の性癖のようである。

今回は、せっかく初めて訪れる場所なので、各駅停車の鈍行でのんびりと足を前の座席に伸ばし、車窓に流れる風景を楽しみながら駅弁を食べ、早めの時間に松本市に着いて松本城の見物をしたり、帰りには上高地の散策もゆっくり楽しんでみたいと思っている。松本か穂高の駅構内で夜を過ごすこともやってみたい。

山では長丁場を歩くことになるので、体力(金も)が続くかどうか一抹の不安もあるが、その為に数日前から家の中で出来る体力作りを始めている。単独山行なので、十分事前の準備を行っているつもりである。これが、家族に心配させないためのせめてもの配慮かなと思う。