岩(燕岳・槍ケ岳山行)


今回の山行では、高山だけあって岩場のルートが多かったが、歩きながら思ったことは、全く同じ形をした岩はひとつも無いという事である。それでいて、形の異なった岩と岩ががっちりと組み合わさって山を形作ったり、私たちの体重を支えながら、歩く道を作ってくれている。

これは、まさに人間社会と同じである。社会は、色々な性格や能力を持った人間で構成されていて、これらの人々が、岩がうまく組み合わさって堅固な石垣を作るように、健全な社会を形成し色々な機能を果たしている。この岩のひとつでも欠けると石垣は崩れてしまう。
しかし、たまに社会に適合できない性格異常者が出てくると、石垣の岩がはずれるように、重大事件を引き起こし社会の機能をマヒさせてしまう。最近頻発している通り魔的殺人などが、その良い例であろう。

登山中も、このような岩が時々潜んでいて、思わぬところで顔を出し、たまたまその岩に不用意に足を乗せた時に、バランスを失って転倒したり、転落事故などを発生させる。
大きな岩でも必ずしも安定していないので、常に注意を払いながら歩く必要がある。 その様な時の山行は非常に神経が疲れるものであるが。

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