今朝も電車の中で不愉快な思いをした。 私の右隣に座っていたおばさんが、電車がホームに着き、おばさんの右隣の席が空いたとたん、ぱっと空いた席の方に横にずれてしまった。そこはシートの一番端でパイプの手すりがあるところだった。 そのために、当然その空席に座れると期待していた前に立っていた男性は座れなくなり、唖然としていた。逆に、私の隣に空いた席には別の男性が、何らためらう風もなくさっと座ってしまった。 当のおばさんは、すでに何事もなかったかのように手すりに頭を付けて目をつぶっていた。 空いた席に優先的に座れる人は、まずはその席の前に立っていた人だと思う。 ところが、今朝の様な状態では、当然の権利が侵されてしまっている。 自分には直接関わりのないことかも知れないが、朝から不愉快にさせられた事に私は腹立たしさを覚え、そのおばさんの顔を睨んだが、目を閉じてまったく動かなくなってしまった。さきほどの機敏さはどこに行ってしまったのか。 もっと不愉快なのは、空いた席にあわてずゆっくりと腰を下ろそうとしている人を巧みにすり抜けて、脇の方から素晴らしく機敏な動きで、空席に座ってしまう輩である。 先に座ろうとしていた人が、ビックリして席の方を振り返ると、そこにはもうちゃんと先客が座っていて、先客の膝の上に座りそうになってしまう。 このような厚顔無恥なことをするのはおばさんだけでなく、おじさんにも沢山いる。 このような人々があまりに多く、日本人の謙虚さ、互譲の精神は一体どこに行ってしまったのだろうかと嘆かわしくなってくる。。そもそも互譲という言葉も知らない人も多いのかも知れない。 そのような光景を見ていると、いくら足腰が衰えてきたとしても、私はあそこまで見苦しいことをしてまで絶対に席には座らないぞと言う気持ちになる。 不当な、醜いやり方で席をもぎ取った人というのは、なぜか席に座ったとたんすぐに目を閉じてずっと寝ていたようなふりをする人と、周りを横柄に見回して何か文句があるかと言わんばかりの2通りの人種がいるようである。 やはりやましいと感じてはいるのだろうか。 |