大学の先生

020202


先日、会社の仕事で、ブロードバンド・アクセスネットワークの関係の講演会を聴きに行く機会があった。

講演会のトップバッターは、ある有名大学の大学院教授の基調講演だった。 この先生は某新書からIT関係の本も出している電子メディア論の第一人者ということだったので、どんな話が聞けるのかと期待していた。

ところが、どうでもいい話ばかりが延々と続き、一体いつになったら本題のテーマに繋がるのかと思いながら聞いていたが、いつまで経っても誰もが知っている、あるいは分かっている様な話に終始し、講演を聴いているのが馬鹿馬鹿しくなって来た。早く終わってくれとばかり考えていたので、内容もほとんど覚えていないくらいだった。

聴きに来ている人が素人ならいざ知らず、皆その方面の専門家ばかりである。ましてやこの不景気の中、3万円という高額な金を払って聴きに来ているのである。身振り手振りを交えて、喋るのは確かに慣れてはいる風ではあったが、内容的には、私でももう少しはましなことを喋ることが出来るのではと思ったくらいである。それほどひどかった。(もし、自分の金を払っていたのだったら、金を返せと叫んでいたかも知れない。)

以前にも、同じ大学の経済学部の教授の話を聞いたことがあったが、この先生の話もひどかった。 同じ事をただ表現を変えて、何度も何度もくどい程に繰り返し、1時間の講演を消化していた。

このような先生は、ほんの一部だとは思うが、大学の先生というのは、重箱の隅をつつくような、どうでもよいことや些細なことに色々と長々と解説を付けて、ああでもないこうでもないと言う議論を展開し、これこそが研究だという顔をして、時間を稼いだり、執筆本のページ数を増やして、印税を儲けたりする人種なのだろうか?

講演の帰りの電車の中で、その日テキストの一部としてもらったその先生が書いた本を、期待せずに読み始めたのだが、案の定つまらないことに長々とページを割いており、読む気がしなくなり、途中で読むのを止めてしまった。

このような先生の授業を毎日聴かなければならない学生に同情を禁じ得ない。学生の学力アップの前に、先生のレベルアップが必要なのではと感じた一日であった。

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