道志のある山に向かっていたら、その山の麓あたりから下山されて来るように見えた年配の女性から声をかけられ、これから登るのかと聞かれた。
そうですと答え、その女性にもう下山ですかと聞いたら、この家の者なんですと返事があり、びっくりしてしまった。
何と、その家というのは、私が以前に下山した時に、こんなところにこんな別荘があるといいなあと思い、家に人の気配がなかったので、遠回りに家の周囲を見て、勝手にその家の写真も撮っていたのだった。
実は、とそんなことを正直に話をしたら、いろいろその家を建てた経緯などを詳しく説明して頂いた。
家の裏庭には、広い空き地もあるので、車で来たのなら、車をここまで持って来ても良いよと言われ、結局その女性は一緒に私の車を置いてあるところまで一緒に散歩して、私の車に同乗して頂いて、家まで戻った。その後、庭に置かれたテーブルで私がお昼を食べることになり、その間にお茶、筍の煮付け、お吸い物、コーヒーなど大変な接待をして頂いた。
家の中も全て見せて頂いた。
結局、3時間ほど話し込んでいたが、その間に、亡くなったご主人の出生地と、出身大学が私と同じということが分かり、私もびっくりしたが、その女性も大変驚かれていた。
多分主人がこの人に、この家を売りなさいと言っているんだわ、と何度もおっしゃっていた。
不思議な出会いにとても驚いた1日であった。
庭先でテントを張っても良いよとおっしゃって頂いたが、あまりにも厚かましいので、失礼することにしたが、一緒に夕食を取ろうと思って作ったという煮付けを晩御飯のおかずにどうぞと言って、下さった。
別れ際に、この家を売ることになったら、連絡しますよとおっしゃって頂いたが、高そうな家であった。
でもこの近くには度々来ているので、また挨拶に是非伺おうと思う。