新たな発見−車椅子 (01/11/4)



今日、ある人のお見舞いに行った。
ベッドのそばに車椅子が置いてあった。車椅子に乗っている人の介護をしたことはあったが、自分自身が車椅子に乗って動かしてみたことはなかった。

そこでいつもの好奇心が頭をもたげ、病室内で乗って動かしてみることにした。
乗ってみて初めて分かったが、車椅子の操作は両腕さえ自由に動かすことが出来るなら、誰でも簡単に出来ることが分かった。動かしていた時間は、せいぜい2,3分だったが、その程度の時間でも周りの壁やベッドにぶつかることなく狭い病室内をかなり自由に動き回ることが出来た。左右の車輪を反対方向に回してやるだけで、いとも簡単にその場で速いスピードで方向転換することができ、さらに自動車でいうところの幅寄せも非常にスムーズにかつ早く出来ることに驚いた。

万が一、不幸にも自分が車椅子を使わなければならない身となっても、これなら動き回ることにはそれ程不自由を感じないのではないかと思った。
ただ、それには自分が行きたい場所までの間に大きな段差が無いことが大前提となる。段差が無ければ、人の手をほとんど借りずに自由に活動を広げることができるのではないだろうか。

これからの高齢化社会においては、段差のない家、社会造りが求められているが、初めてその意味、重要性が実感できた。あらゆる段差を取り払うことで、障害のある方々の世界が大きく広がる事が容易に理解できた。

物理的な段差だけでなく、あらゆる段差=差別を取り払うことによって、障害者も健常者と全く変わらない社会活動が可能となることを、健常者は認識すべきだろう。

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