各駅停車の旅 (燕岳・槍ケ岳山行) (01/08/15)



今回の山行は、特急が何本も出ているにも関わらず、敢えて各駅停車の電車で八王子から松本まで行くことにした。

特急だと2時間ちょっとで着いてしまうので、電車に乗り込んでものんびりとしていられない。その点,各駅停車の電車は4時間以上かかるので、のんびりと車窓の風景を眺め、本を読み、駅弁を食べ、そしてまどろむ事が出来る。以前からやってみたかった事だった。
その昔、私が札幌の実家に帰省するときも、特急でなく急行に乗って帰ったことも何度かあった。各停の電車の旅は、特急では味わえない郷愁を誘うものがある。

左右に見えて来る山並みをのんびりと眺めながらの電車の旅ほど贅沢はないと思う。各停の電車だけあっていつもがらがらの状態で、靴を脱いで前のシートに足を乗せボックスを独り占めも出来る。安い料金でこんな至福の時を与えてくれるなんて、何と素晴らしいことかと思う。

帰りも電車の振動に揺られ、山行の余韻を楽しみながら山行記録を書き、また山を歩き通したという満足感に浸りながら、時間も気にせず各停の電車で帰ってきた。これが、特急で有れば慌ただしく乗り込み、慌ただしく降りる支度をしたりで、山行の余韻などあったものではない。山梨の近くでは、右手に南アルプスの山並みが見え隠れし、いつかはここも歩いてみたいなあと痛い足の裏をかばいながら、もう考えている私であった。

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