槍ケ岳への道−2 (燕岳・槍ケ岳山行) (01/08/19)



一日目の中房温泉から燕山荘までは半日の行程で、ちょうどお昼に着いてしまい時間がかなり余ってしまった。途中道すがら一緒になった4人グループや女性の単独行の方々は明日の歩行時間の短縮を考えて、その日のうちに大天井まで行かれた。私もその気持ちもあったが、計画を立ててしまっていたので予定通り燕山荘に泊まる事とした。その代わり明日は4時出発と決めた。

しかしながら、夕方からの濃い霧が夜には雨に変わり、翌朝は厚い雲が空を覆い、いつまでたっても明るくならず道も全く見えない状態であった。結局、山荘を出発できたのは予定より1時間遅れの5時過ぎであった。出発の時には上がっていた雨も、歩き出して直ぐにまた降り出した。汗を人一倍かく私としては雨具を着用したくはなかったが、標高3千mでの雨は冷たく、丹沢の登山のように雨に濡れて気持ちがよいと言う訳にはいかなかった。

その後もほとんど雨は降り続け、写真も雨の合間にわずかしか撮ることが出来なかった。大天井まで行く間に見かけた、コマクサの間を歩き回ったりあるいはまるで道案内をしてくれるように私の先を歩いていく雷鳥を写真に収めることが出来なかったことは、大変くやしかった。喜作新道の稜線も晴れていれば、素晴らしい眺めだろうと思われた。

雨の中の大天井までの道のりは非常に長く感じられた。途中、雨具を脱いだり着たりを繰り返していたせいもあるが、3時間近くかかっていた。雨脚も時には強くなったりで、なかなか天候の回復のきざしが見えない。こんな調子で、今日は槍ケ岳まで行けるのかなと不安がよぎった。

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