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宮沢賢治記念館へ

20数年前にも行ったはずだが、すぐそばまで
来たので、宮沢賢治記念館を訪れた。
記憶に無いので、多分建物は新しくなっているのだろう。
展示方法も他には見られない、とても分かりやすい配置だと感じた。

この記念館を見ながら、これからの将来、数十年間このようなある特定の人物の記念館というものが建設される事があるのだろうか、とふと思った。

宮沢賢治のような、多分野に秀でて、今だに語り継がれるような人物は、残念ながら全く見当たらない。

不可思議な現象

スマホでなおかつスケジュールのアプリを使っている人は、
経験があると思うが、ホテルを予約するとその宿泊予定が、自動的にスケジュール帳に書き込まれる。

今回ある場所のホテルをスマホで予約したらスケジュール帳に、同じ系列のホテルではあるが、全く違う場所のホテルに宿泊と、自動的に書き込まれていた。

しかしながら、予約完了の返信メールは、私が予約したホテル名のものだけで、スマホに記載されたホテル名の返信メールは入っていなかった。

これは当然といえば当然。

しかし、気になったので、翌日違った場所のホテルに電話したら、危惧した通り、何と同じ日に2つのホテルが予約されていた。

そのホテルの人には、私のスマホでの現象を説明して間違っている方の予約をキャンセルしてもらった。
また、何らかのシステム上の不具合がある可能性がある事を、ホテル側に伝えた。

私がホテルに確認しなければ、余計な出費を強いられるところであった。

いろいろな出会い

ここ田野畑村では、いろいろな出会いがある。
今日はたまたま同宿という事で、日本画家の方と一緒に、私の車で何ヶ所か、スケッチ(撮影)ポイントを回った。
私と同じように、ここ北山崎のヤマセと絶景に魅せられたびたび訪れているとの事だった。
レベルはかなり違うだろうが、風景を見る目は似ているように思うし、話題もかなり共通しており良い時間を過ごさせて頂いた。

また、大震災前の前に、2年間ここに住んでいたというご夫婦にも会ったが、ここは観光地化されておらず絶景もありとても良いところだと、おっしゃっていた。
だからこそ、いまだにご夫婦でここを訪れているのだろう。

この村が好きで何度も訪れている人に会うと自分の感覚はおかしくないのだと、とても嬉しくなる。

ふたたび東北へ

また東北へやって来た。
いつもの宿のご主人には、笑いながらお帰りなさいと声をかけて頂いた。

今まで真夏に田野畑村に来たことはなかったが、東北も結構暑い。関東より、やや涼しいという感じだろうか。
敢えて今まで経験していない時期を狙っていたのでこれはこれで良かったのだろう。

復興

半年ぶりに東北を回っている。
海岸沿いの町では、半年前に比べてずいぶんと新しい建物が
増えてきたように思われる。防波堤もその建設が進んでいる。

以前から思っていたが、あれだけの大津波がまたやって来る可能性があるのに、なぜ大震災以前と同じ場所にまた建設するのかが、ちょっと理解できずにいた。

漁業の人たちは、海に近いほうが良いのは理解できるが、それ以外の人たちは、もっと海から離れたところに住むべきではないかと、ずっと思っていた。

しかしながら、何度か東北を訪れるうちに、何度津波が来ようと自分が生まれ育った場所に住み続けたい、津波に負けるものかという気持ちで住み続けているんだろうなあ、と今回ふっと思った。

 

山懐 に抱かれて

田野畑村の宿の方から、
村のホールで映画があると教えていただき見てきた。
田野畑村を舞台とした、酪農家の家族のドキュメンタリー映画で、家族の強い絆と葛藤、意見の衝突などが描かれている。
上映後に、監督と主人公ご夫妻のサイン会もあり記念に頂いてきた。
とてもいい映画であった。

また田野畑村の厳しい現実も垣間見ることが出来たような気がする。

久しぶりの東北へ

このところ色々な事が続き、行こうと思いながら行けなかった東北へ、やっと明日向かう事が出来る。
東北では桜前線はちょっと前に通り過ぎたばかりなので、新緑の東北に出会えるだろうか?

各地の復興がどのくらい進んだのかも気になる。

顔なじみになった人たちと再会できるのがとても楽しみである。

槍ケ岳への道-4 (燕岳・槍ケ岳山行)


夜になっても、雨は時折激しく降っていた。顔なじみになった方々と明日の天候の話をするが、皆悲観的であった。せっかくここまで来ていながら、槍の穂先に登ることも見ることも出来ずに帰ることになるのだろうか。こんな悔しいことは無い。
とにかく明朝は4時起きで山頂へ向かう事にして、天候の回復を期待しながら早々と19時頃には眠りに就いた。

翌朝予定通りに4時に目を覚まし、気になる天候を確かめるために上着も着ずに外へ飛び出した。すると、何と昨夜までの雨が嘘の様に、地平線と接する空はほのかに白く明るさを取り戻し、槍の穂先の方のまだ深い群青色をした空には、大きな星が二つまたたいていた。 シルエットとなって浮かび上がっている槍の穂先では、ヘッドライトの光が星の輝きの様にまたたき、その光が連なって頂上に向かっているのが見える。

これほどの好天は予想もしていなかった。私の血が一瞬、騒ぐのを感じた。5年ほど前に山を始めて以来丹沢だけしか知らず、槍ケ岳なんて高嶺の花と思っていた私が、いよいよ槍に登るのだと思うと武者震いがした。

4時20分過ぎに槍の頂上を目指して、ヘッドライトで足下を照らしながら歩き始めた。急な岩場なので油断は禁物である。しかし、頂上までは意外とあっけなくたどり着いた。小学生くらいの子供達も登っていた。 頂上に近づく頃には、ヘッドライトの明かりも要らなくなった。

山頂には、御来光をここで迎えようと言う人たちですでに一杯だった。日ノ出の時間は5時5分だったので、30分位山頂にいた。日ノ出を待つ間、皆で写真を撮りあったり、目の前に見える穂高連峰や、眼下の槍岳山荘などを写真におさめた。

太陽が徐々に姿を現してきた。今日一日の好天を約束するような、見事な日ノ出だった。いつも思うことだが、太陽は毎日同じ太陽なのに、何故か山でみる御来光は気持ちをとても厳粛な気持ちにさせてくれる。新しい朝が来て、昨日までの色々な苦しい思いや、悲しい思いなど全てを清算してくれ、希望に満ちた新しい一日の出発という気持ちにさせてくれる。思わず手を合わせたくなる。

しばし日ノ出と山頂からの眺めに酔いしれてから、山頂を下り、朝食もそこそこに上高地に向けて出発した。下りながらも、何度も何度も槍ケ岳を振り返り、雄大な姿を写真におさめ、名残りを惜しみながら槍沢を後にした。

私の今年の夏は、終わってしまった。

槍ケ岳への道-1 (燕岳・槍ケ岳山行)


この夏、登山をするものなら誰でも一度は憧れる北アルプスのシンボル、槍ケ岳に登ってきた。

何度も書いたが、私は北アルプスそのものが初めてであった。ましてや、単独登山である。あまり山をやらない人は、皆一様に「えっ、一人で行くの!?」とびっくりしていた。

あまり、心配されるとこちらも心配になってくるが、ガイドブックを丹念に読むと特に危険なところは無さそうだし、表銀座といわれるほど人が多いコースらしい。ましてや、私の家内は15歳の高校1年生の時に山岳部で初めて連れて行かれたコースであると言っていた。
それなら、こちらはいくら中年になったとは言っても、丹沢をほとんど歩いた自分としては何とか歩き通せるだろうと、多少確信を持って出発することとした。

ただ、これも初めての3日間の縦走で体力が持つかどうか、また膝痛が出て来なければよいがと心配もあった。少しでも不安をなくすために、山行の2週間前から筋肉トレーニングや、ザックに水を沢山詰め込んで暑い丹沢を長時間歩いたりと、それなりの体力増強を図った。

ガイドブックのコース例では、2日目は燕山荘から槍ケ岳までとなっていたが、涼風に吹かれ展望を楽しみながらの稜線歩きなので何とか楽に行けるだろうと予想していた。しかし地図によると歩行時間は9時間前後であり、いつもの日帰り山行に比べて5,6Kg重い荷物でなおかつ写真を撮りながらでは、軽く10時間を超えることも十分予想される。

槍ケ岳への道-2 (燕岳・槍ケ岳山行)


一日目の中房温泉から燕山荘までは半日の行程で、ちょうどお昼に着いてしまい時間がかなり余ってしまった。途中道すがら一緒になった4人グループや女性の単独行の方々は明日の歩行時間の短縮を考えて、その日のうちに大天井まで行かれた。私もその気持ちもあったが、計画を立ててしまっていたので予定通り燕山荘に泊まる事とした。その代わり明日は4時出発と決めた。

しかしながら、夕方からの濃い霧が夜には雨に変わり、翌朝は厚い雲が空を覆い、いつまでたっても明るくならず道も全く見えない状態であった。結局、山荘を出発できたのは予定より1時間遅れの5時過ぎであった。出発の時には上がっていた雨も、歩き出して直ぐにまた降り出した。汗を人一倍かく私としては雨具を着用したくはなかったが、標高3千mでの雨は冷たく、丹沢の登山のように雨に濡れて気持ちがよいと言う訳にはいかなかった。

その後もほとんど雨は降り続け、写真も雨の合間にわずかしか撮ることが出来なかった。大天井まで行く間に見かけた、コマクサの間を歩き回ったりあるいはまるで道案内をしてくれるように私の先を歩いていく雷鳥を写真に収めることが出来なかったことは、大変くやしかった。喜作新道の稜線も晴れていれば、素晴らしい眺めだろうと思われた。

雨の中の大天井までの道のりは非常に長く感じられた。途中、雨具を脱いだり着たりを繰り返していたせいもあるが、3時間近くかかっていた。雨脚も時には強くなったりで、なかなか天候の回復のきざしが見えない。こんな調子で、今日は槍ケ岳まで行けるのかなと不安がよぎった。